【世界で活躍するヴァイオリニスト】おすすめの練習方法とは?今川こころ [アーティストインタビュー Vol.4]
「音楽で日本を盛り上げる」というミッションのもと、SHAREMUSICA運営チームが毎月行うアーティストインタビューの第四回が、2024年10月31日に行われました。
今回協力いただいたアーティストは、大阪とスイスを行き来する新進気鋭のヴァイオリニスト「今川こころ」さんです。
Youtubeでは今川さんの演奏と一緒にインタビュー全編を見ることができるので、是非ご覧ください!
経歴について
―― はじめに、自己紹介と経歴について聞かせてください。
ヴァイオリニストの今川こころです。
モスクワ音楽院に7年ほど留学していました。
現在はスイスのルガーノにある、スヴィッツェラ・イタリアーナ音楽院というところのソリストコースに在籍しています。
今川さんのコンクール歴について
―― ありがとうございます。コンクール歴とかもぜひお聞きしたいのですが…
海外のものだとヴィクトル・トレチャコフ国際コンクールを第3位入賞しました。
そのほかだと、アウアーとかブラームスとかそのあたりですかね。
留学生活について
―― 留学で大変だったことはありましたか?
留学で大変だったことは、もうありすぎて「これ」って言えないくらいたくさんあったんですけど、
ロシアに留学し始めて3年ぐらい経ってコロナが始まって、コロナがやっと収まったと思ったら、ウクライナとのこともあって、
したかったことができないだとか、例えば国際コンクールに出れない、飛行機が飛んでないからとか、いろいろ障害はたくさんありました。
―― その中で学んだことがあれば、教えていただきたいです。
学んだことになるかわかんないんですけど、肝が据わったと思います。(笑)
いろいろ何か起きても、わりとどんと構えるようになったと思います。
ヴァイオリンを始めたきっかけ
―― ヴァイオリンはいつから始められたんですか?
楽器は4歳から始めたんですけど…
年の離れたお姉ちゃんが2人いて、まずお姉ちゃんがヴァイオリンをしてたんですよ。
私がお母さんのおなかの中にいるときからずっと練習とか聞いてて。
私が生まれたときは、お姉ちゃんの先生もお姉ちゃんも、家族みんな私にチェロをさせたかったんですよ。
家でアンサンブルができるように。
でも、私がお姉ちゃんの真似して勝手に構えだして(ヴァイオリンを持つように)
それでヴァイオリンを始めました。
―― そうだったんですね!!
おすすめのヴァイオリン練習方法について
―― 普段はどのような練習をされていますか?
モスクワに行ってからガラッと変わったんですけど、練習の始めに基礎を重点的に始めるようになりました。
例えば、1時間ぐらいロングトーンの練習もしたり、音階類、あとはエチュード類を絶対にさらうようにはしています。
―― 一番効果的だと思った練習方法はありますか?
音階は絶対なんですけど、いわゆる日本で使われてる音階の教本ではなく、私はソからドまでの調を全部やるんですよ。
4オクターブで。
これはロシア式になるのかもしれないんですけど、それで自分がどの調でも弾けるようになったら、
ソからドまでが手に入ったら、例えば曲でパッセージが出てきた時、音階ものが出てきた時に、それを当てはめるだけでいいから、
特に曲ごとに指番号どうしようとか考えなくても当てはめるだけで済むから、音階は絶対にやっておいた方が良いと思います。
できれば早くから。
私はそれを理解するのが遅かったんで、もうちょっと早く始めといたら良かったなって今では思ってます。
―― ありがとうございます。
緊張について
―― 本番で緊張はされますか?
緊張はめちゃめちゃします(笑)
ほんとに小さい頃は記憶が飛ぶくらい緊張してたし、学生時代もずっと本当に記憶なくなるぐらい緊張してたんですけど、ロシアに行ってからは本番の回数が格段に増えて、少しマシになったかなって思います。
―― そうなんですね。記憶はいつ無くなるんですか?
出た瞬間から記憶なくなって…舞台で弾いてる時の記憶があんまりないです。
小さい頃(の話)ですけどね。
―― 今は記憶がなくなることはないですか?
今はないですよ。
今は、ステージ上でどうしよう、こうしようっていうのを考えたり。
冷静を保てるようにはなったと思います。
現在の活動について
―― 次は活動についてお聞きしたいのですが、今はどこを拠点に活動されていますか?
拠点にしているのは大阪とスイスです。
今、相愛の中学、高校、大学で非常勤講師として教えてるので、日本で教えながら演奏活動はスイスでちょっとしています。
―― 行き来しているということですか?
(大阪とスイスを)行き来しています。
今後の活動について
―― 今後はどういうお仕事がしたいなどありますか?
教えることが好きなので教えていきながら、自分は特にロシアでもスイスでも勉強してるから、割と柔軟に色んな知識を蓄えてきたと思うので、それを日本の子達に教えられたらいいなって思うのと、
あとは11月はソロでの演奏がちょっとスイスでいくつかあって、そういうソロでの演奏活動ももう少しできたらなと思います。
子供達や演奏家を目指す方に向けたメッセージ
―― 最後に子供達や演奏家を目指す方に向けたメッセージやアドバイスがあればお願いします!
(この質問)一番難しいよね。人によって違うから…。
演奏家を目指す子たち…?ある程度真剣な子たちってことよね。
ヴァイオリンの大巨匠のハイフェッツとかは、16歳までに基礎が形成されてないといけないってよく言ってはったみたいに
やっぱり学生の時の努力ってめちゃめちゃ大事になるから、本当に学生の間は練習に没頭して、しっかり向き合って、自分の限界を超えるぐらい頑張ってほしい。
でも、それをやりながら自分が「音楽」をやっているっていうことは忘れないでほしいです。
ただ音を拾って正しい音程で弾いて、フォルテって書いてあるから、フォルテで弾いてとかじゃなくて、
ちゃんと自分がどういう音楽をしたいのかっていうのを忘れずに練習に励んでください。
―― 素敵なメッセージをありがとうございます!
今川さん、この度はインタビューに真摯にお答えいただき、誠にありがとうございました。
今川さんの素晴らしい音楽観やお考えに触れることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。
これからのさらなるご活躍を、心よりお祈りしています。
また機会がありましたら、ぜひお話をお聞かせください。応援しています!
この記事でご紹介できなかった部分に関しては、Youtubeインタビュー動画の方でご紹介しています。
もし良ければ、ご覧ください!
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